
小学校教諭のリワーク物語⑤
第2回目のセッションのつづきです。
自己分析、自己課題がはっきりしてきたところで、次は「病気の根源となった出来事」を整理していきます。
体調不良で2週間お休みをして、復帰した日のことでした。
病休に入る前の日。11/中旬「もう我慢ができない!!」校長先生に訊きました。「私を元気だと思っていますか?」すると校長は「人は指導されて反省して修正して成長して行く、繰り返しなんだよ」と返答。
みどりさんは答えました。「校長先生、それを鬱の人に言いますか?元気ならばなんでもやりますよ。」
この答えの裏側には<2週間休んだことをいろいろな人に言われて罪悪感しかありません>
「その事実を保護者にも知らして、対応するのは担任にしかできないでしょ」と管理職からも言われ苦しくなった。
<何故、管理職がいるのだろう?><今、チームで戦わなければいけない時期なんだよ>
しかし…<今、このチームであったら…戦うにも、同じ方向に向かえない・・・>
半グレの子供たちはどんどん教室から離れていく…
市教委とも連携して、そこは戦っていかないと…と上司の意見。
・・・果たしてその効果はあるのだろうか?
半グレの子供達に「指導!指導!指導!」
子供達、一人一人の背景は?自分だけで解決できる?さまざまな感情が頭の中を駆け巡る。いい感情は一つもない。
<2週間お休みをして、うつ状態のまま復帰はしたが、なぜ、私に、これだけの大変な事を対応させたのだろう…これはチームではない・・・>
<自分は先生を続けることができない…>
みどりさんは、自分の感情をコントロールすることは出来ずにいた。
自分のネガティブな課題を言語化した6つの内容に合わせて出来事をも整理整頓していく。
- 待てる勇気・・・人の顔色を気にして最初に動いてしまう。半グレになりかけた教え子から「先生、おせっかい!」と言われて気づかされた。1歳しか違わないが、5年生と6年生では大きく違う、このこともわかってはいるが…指導に走ってしまう。これが職場環境。
- 割り切る心・・・その人を知ると「どうにかしてあげたい」が強くなり、割り切ることができない。寄り添いすぎる。ずっとそこが変わらない自分。変われない自分。その児童の自立をさまたげるような教育、「突き放す」ということは嫌。「見守る」と言いたい。
- 感情論・・・①と②の総合。人に喜んで欲しいという気持ちが人一倍強い。
- 信念が強すぎる・・・新採から16年。「教育は慣れてはいけない!!」身近な存在から守っていく。子供、親、同僚。そして苦しみからも得るものがある。
- 10か0で行動・・・フロー状態になるとノリノリで躁状態(10の状態)その時は打たれ強く、①~④のの課題も見えない。10か0なので間の2も3も5も6の状態もない。
- 自分軸の修正・・・小学校1年生の時に父が急死。その後、母は子ども3人を一人で育てた。その母の生き方、働き方の影響は大きい。自分は父に似ている、母の生き方もだが職業観(うまく割り切る)は尊敬に値するがそこへは行くことができていない。何事も断捨離ができない性格。
みどりさんは、校長先生に謝って欲しいと思っています。信頼していたからこそ、校長先生の「人は指導されて反省して修正して成長して行く、繰り返しなんだよ」の言葉が残念でならなかったのだ。
しかし、何事も、人のせいにしていても何も変わらないし、始まらない。だから、自分軸で考えて、先生を辞めたくない、その気持ちを大事に、ゴールを決めたいと強く願いました。
そして2回目のセッションの最後に次のセッションの目的を決めて行きます。
割り切って、信念を持ち(心構え)働き続けること!!
みどりさんは収入のこともあるけど、やはりこの教員という仕事を続けたい、この仕事を続けることで、自分の生きる理由をみつけ、自分の使命を全うする生き方をしたい!!と願いました。
- 復職の時期
- 復職した時の気持ち
- 子供達への気持ちの整理と卒業式
- 心療内科のドクターとの会話
さまざまな事柄を自分の言葉にして整理していきました。
この時点で、復帰希望時期は卒業式の2週間前くらいを目指したい。
しかし、子供たちが混乱するようであれば、卒業後、転勤先での復帰も仕方ない。
次回3回目のリワークは年明けの1月19日
リワーク物語つづきます。