れんくん日記

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ある事件に関する新聞記事について考えてみます。

【新聞記事の内容】

障害者女性にわいせつ行為

地裁久留米判決~元所長に賠償命令~

という見出しの新聞記事(令和4年10月8日 西日本新聞)

福岡県久留米市にある障害者就労移行支援事業所(閉所)で元所長の男性からわいせつ行為を受けたとして、知的障がいのある20代女性が元所長と運営会社に慰謝料など550万円を求めた、訴訟の判決。

「障がいで性的同意能力に制約があることを認識し、その状況を利用した」と認定。計330万円の支払いを命じた。

訴訟は、女性が同意していたかや、元所長が障害の程度を認識していたかが争点。

元所長は「強要ではない」「障がいの程度は知らなかった」と主張したが判決理由で「女性は障害の特性から拒否できなかった」「元所長は女性の言動から、障がいの影響を認識していた」とした。

業務上の行為だとして、運営会社の責任も認めた。

判決によると、女性は車内やホテルで少なくとも4回、元所長から体を触られ、心的外傷ストレス障害を発症した。

元所長は、強制わいせつ容疑で書類送検されたが「起訴するに足る証拠がなかった」として不起訴になった。

この事件に対しての記事。

障害者施設に通っていた女性の性被害の訴えに対し、元所長が違法なわいせつ行為をしたと認めた。

私設の職員が利用者らを性的虐待する事例は全国で後を絶たない。

背景にあるのは、障がいの理解に乏しい企業も幅広く参入している障害者福祉サービスの実態だ。

識者は「事業者へのチェック態勢を強化すべきだ」と指摘。

「娘の心の傷が癒えることはない。悪くなかったんだよと伝えたい」

判決後、取材に応じた母は声を震わせた。裁判では言葉がうまく出ず、ボディーランゲージで証言する場面もあった女性。母が判決内容を伝えると「私、頑張ったよ」と安心した表情を浮かべた。

原告側弁護士によると、今回、元所長は障害者施設でも勤務経験が半年ほどで就任していたという。弁護士は「障害特性に応じて支援しないといけない立場だったが、知識の浅さもあった」と適性に問題があったことを強調。

厚生労働省によると、障害者向け通所施設などの運営主体はかつては社会福祉法人に限定されていた。国は利用者の選択肢を増やすために規制を緩和。2006年の障害者自立支援法施行に合わせ、NPOや民間企業が運営できるようになった。

施設数は年々増加。就労移行支援事業所は07年の603件から18年のピーク時には3503件に達し、その後も3千件以上で推移する。

国の報酬などを受けられる点に着目し「理念よりも儲けを優先する企業も見受けられる」と福祉行政の担当者は明かす。

こうした中、障がいに対する知識や経験の浅い職員が性的虐待を加える事例が頻発。同省の20年度の調査では、就労移行支援など民間参入ができる事業所での性的虐待は87件が確認されている。

「今回のケースは施設で起きる虐待の縮図だ」

職員と利用者の力関係や外部の目が届きにくい環境から、福祉施設は「虐待の温床」となりやすい。

行政は立ち入り検査できるが、施設数の急増に追いつかないのが実情という。

「監視の目を意識させることが抑制力になる。行政が予算を投じ、現場に立ち入る第三者機関を増やすべきだ」と。

【上記の新聞記事に対する意見をまとめた】

医療、介護、福祉施設経営者をはじめ、施設職員、施設利用者、及び看護師、保育士、教員、栄養士、警察関係者、行政関係者など20名の意見をまとめたものです。

※意見は内容の近い項目に並べ替え、順不同で記載しています。

・人としてやってはいけないこと、氷山の一角でたくさんありそうな事件。絶対に許せないこと。判決も軽すぎる。

・被害者の心理的サポートがどのように行われているのか?

・知識不足だからって、こんな人ばかりではない。知識不足ではなくて確信犯。

・障害の理解が乏しいから起こってしまうことなのでしょうか。

・この事件が悪意あるものか、自覚がなかったのか、わかりませんが、人としての教育問題にも関係してくると思う。

・監視にお金をかけるのではなく、人材育成にお金をかけるべき。

・監視の目を強化しなければ抑制できないという人間の欲望が気持ち悪い。

・予算を取って、監視しなきゃいけないって、何の解決にもならない。

・行政が立ち入りできるが数が多すぎて、間に合わないって、そういう状況にしたのは国です。

・儲けと自己満足しか感じない。どの業界でも儲けだけを考えて仕事をしている人はいます。行政は上辺だけではなく、もっとしっかり中を見るべき。

・コンプラに抵触する企業があまりにも多い。

・老人介護も障害福祉事業も儲けの為に異業種の参入が増えた気がします。

・目が届かない環境とあるが、どこの職場も外部からは見えにくい。

・使命感なき企業には退場せざるを得ない動きを取ることが大切。「なんのために、この仕事をしているか」に立ち返り公明正大な経営と厳格な管理体制を社内で構築していくことが大事。

・社内の社員育成体制もそうですが、採用の時から仕組化し使命感が感じられない、言葉と行動が一致しない、モラル、マナーが一定基準に達しない方は採用しない。採用時の行程と不採用の基準化を構築するなど。

・資格等がなくても人手不足から誰でもかれでも雇う企業があること。

・理解がなくても運営できてしまう制度が間違っているのかも知れない。誰にでも出来る事業ではなくて、もっと格式のある業種になって欲しい。

・職員の知識不足、志の無さ、自分の物差しに当てはめることしかできない支援。

・職員同士、あるいは上司、経営者の圧力などからのストレス。外から見えない箱の中がゆえ、ストレスのはけ口は弱者に向けられる。

・文句を言いながら、施設を使い続ける、利用する側もそのままではいけないと思う。一つずつ歩み寄りながら解決していくしかないのだろう。

・雇用者は誰でもウェルカムで面接時点では見抜けない。経営理念も営利目的や福祉をいいことに利用者を欲求の道具にしている企業もある。この仕組みを変えないと、障害者にさせられる人がどんどん増えていく気さえする。

・障害がある人を分けてしまうから、たくさんの施設が必要になる。いや、逆かも知れません、施設をたくさん作るために障害者を増やしている。薬を出すために発達障害や精神疾患の診断を増やすのと同じように。

・障害がある方を自分より下だと思っているから虐待が起こる。面倒見てやっているくらいに思っているのかもしれません。

・施設職員の性的虐待が全国であとを絶たないということが悲しい。そういう加害者にならないための教育が必要だと思う。

・昨今は虐待の概念が大きく変わってきた。以前はうやむやだったことも今はアウト!赤ちゃん扱いも虐待に当たると思う。

・性的虐待に限らず、福祉施設での虐待や暴力問題は頻発している。障害理解があればこういう問題が起こらないとは限らない、逆に障害特性を利用されることもあるだろう。

・第三者機関が入ることで抑制になるのなら?疑問だが。必要かもしれない。しかし、今回の事件のように施設外で起こるとなると現場に立ち入ることが対策になるのか?もっと疑問だ。

・この被害者女性の障害程度にもよるが、この女性を取り巻く環境が、この施設以外にもあったのか?充実していたのか?相談できる人はいたのか?この新聞記事だけでは何が問題への対策になるのか判断しにくい。

・監視?防止?することが社会の有り方として正しいのか?人としてのモラルの問題。

・福祉の世界に民間企業が参入したことでメリットが乗じたことはある。しかし、福祉サービスの対象となる人たちはコミュニケーションの面で、ある一定の支援が求められる人が多い。知識や経験の浅い人がその世界に入ってきて、すんなり支援者になれるような単純な業界ではない現実もある。

・そもそも、その元所長の性癖に問題がある。

・判断能力の弱さを悪用する事業主もいる。

・一つでも企業が優良企業モデルとなり、そうでなければ働き手も利用者も集わない。そのように他の経営者に認識をしていただけるように草の根的な活動を企業側が力を入れるべき。

19名の方へ意見を求めた。

私個人が信頼している仲間たちだ。

みな、丁寧に真剣にさらに迅速に返事をくれた。

この事件に対しての絶望感や違和感、問題点、自分が出来る事はなにか?を訴えたい思いが詰まっていたことから、よく理解できた。

私個人としての意見なんて小さい。

20人が少ないか?多いか?

その意見の方向性がどこに向いているか?

自分の物差しだけでの意見が無かった。

みな、利用者の立場となり、その母の立場、家族の立場となり、さらには元所長や経営者の立場にもなり、否定や批判ばかりではなく、どうしたらいいか?の意見が多いことは読めば一目瞭然である。

これから、「教育」を考えていくべきなのだと実感。

さて、どのような「教育」をすればいいのか?

かえるのれんくんと一緒に考えてみませんか!!

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